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2008-05-28

全国高等学校長会主催 生徒体験発表 優秀賞 受賞

平成19年度 全国福祉高等学校長会第13回総会・研究協議会並びに福祉担当教員等研究協議会

石川大会 全国高等学校長会主催 生徒体験発表 第二位 優秀賞

『知的障害者と共に創造する未来』

淀之水高等学校福祉科3年生 山根 早

私は、先生に勧められ、入学当初から毎週知的障害者の作業所で、ボランティア活動を続けています。

作業所で働いている方々は、とても楽しそうに、生き生きと仕事をされています。仕事をする事で社会と繋がり、役立っていることが実感でき、仕事へのこだわりが技術となり、自信へと変わって行く様です。

彼らはスキンシップを図る事が好きで、私を見つけたら手を握ってみたり、腕を組んで離さなかったりと、その時々の思いや感情をストレートに表現するので、私は彼らの気持ちを非常に理解しやすいと感じています。

彼らの様に素直に表現出来ればどんなに良いだろうかと感じました。

そうする事で家庭内や友人間で信頼し合える関係が築きやすくなると思います。そして、周囲の人の心を開く事が出来ると感じました。

また休憩時間には障害者の方々はドッヂボールをします。ある時、片手が無い女性に向かって「あんたは足を使ってしっかり走りや、ボールは私が取るか ら。」と声掛けをする車椅子の障害者の方が居ました。足を生かす事で彼女ができる役割を果たし、他のメンバーは代わりにボールをキャッチする事で彼女にで きない役割をカバーしていたのです。私達であれば彼女にボールが当たらない様に守ってあげ、当てない様に気遣うでしょう。最後の最後に、彼女は当てられて しまいましたが、とても楽しそうにコート内を走り回っていた姿が忘れられません。

一方、私のクラスでは文化祭で演劇をしましたが役の割り当てに「しんどいわ」「似合ってへんわ」と文句を言い勝手に役を変わったり、降りたりで、完成す る迄に沢山のもめ事がありました。もし彼らの様に生かせる部分で補い、協力し合う事が自然に出来ていれば、クラスがまとまり、皆が達成感を持ち楽しく文化 祭を終える事ができたでしょう。

私は作業所へ行く機会を得て障害者の方々の素直な自己表現、比較価値の考え方、友人間の協力等、多くの事を学ぶ事ができました。これらの事を日常の学校生活や家庭の中で生かして行こうと思っています。

私達は今、社会へのスタート地点に立っています。進路の選択肢は限りなく広がっており、一つに絞らなければならない事が、大きな悩みとなっています。し かし、これは幸せな悩みです。彼らにも限られた作業所だけではなく、私達の様に将来の夢へと繋がる様々な選択肢が持てる様、多くの社会参加の機会を作る援 助をして行かなければならないと思っています。

平成十八年度施行の「障害者自立支援法」は、障害者の方々の社会参加を促進する為に作られたものでありながら、現状では選択肢が限られるばかりでなく、経済面に於いても厳しいものがあります。

施設に行く度に、同じ服を着ている女性が居り、彼女は毎回「この服お母さんに買って貰ってん」と、嬉しそうに話してくれますが、彼女の笑顔とは裏腹に着 る服も満足に買えないという現状を知りました。作業所での一ヶ月の給料は、極僅かであり、その中から食費、医療費を差し引くと残るお金にゆとりはありませ ん。これでは広く社会参加を望む事や、将来の夢への生活プランが広がって行くはずがありません。

彼らが出来る事を精一杯しようとしている姿勢に私は何か行動を起こさなければいけないと思いました。彼らが将来の夢を持つ事ができ、共に歩める社会を目 指して、法制度の実現を進めていきたいと思っています。その為に私は大学に進学し養護学校教諭となって障害者福祉の問題を発見し行政へアクションをかけて いきたいと考えています。そして共に明るい未来が創造出来る事を目指します。

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